2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧
あなピグモ捕獲団は、1997年に福岡で結成され、20作を越える公演活動ののち、2004年に東京へと拠点を移す。わたしは初めてなのだが、主宰の福永郁央が構築する物語世界は、詩的、哲学的、不条理、理不尽を旨にするとのこと。 病院の庭とおぼしき場所に、白い…
まずは、お詫び。「7月に観たい芝居」に、箱庭円舞曲の今回の演目を、ワールドSFコン(@パシフィコ横浜)のSFドラマシアターでやる演目と書いたのは、間違いでした。ごめんなさい。あちらは、「他人の気持ちがわかりません」という別の作品。 さて、箱…
2004年に、多摩美術大学出身のメンバーによって旗揚げ。その多彩でゲリラ的ともいいたくなるような公演活動がなんとも楽しげな小指値。しかし、気がつくと終わっていたり、公演期間がものすごく限定されていたりで、なかなか見ることができず、わたしは今回…
電動夏子安置システムは、2000年明大劇研のOBたちによって結成、同年に旗揚げ公演を行い、以降コンスタントに活動を続け、現在も精力的に公演を行っている。わたしは、以前ちらしがふと目にとまり、劇団の女優渡辺美弥子のひとり芝居を観たが、劇団として…
拙者ムニエルを初めて観たのは、2005年9月の「FUTURE OR NO FUTURE」(@シアタートップス)のことで、それ以降足を運んでいないけれど、猥雑な面白さは好きだし、役者の中に面白い人材も目だって、機会さえあればまた、と緩く構えてました。しかし、一変して…
そもそも出版社サイドにやる気がないのか、素っ気ない装丁の本体にも、文藝春秋のホームページにも、〈来るべき作家たち〉というシリーズ(叢書?)が、どういう趣旨のものかってのが、説明されていない。とはいえ、木村紅美(くみ)の『風化する女』、赤染…
ダンダンブエノは、東京サンシャインボーイズへの出演が多かった近藤芳正が2001年にスタートさせた劇団。公演のたびに気になってはいたのだが、今回が初見で、本谷有希子脚本、倉持裕演出、というふたりの名があったことに、強力に背中を押されて。 北国のお…
ポツドールやジョーロなど今どきの若者の青春群像を描く舞台で、独特の存在感を放つ河西裕介が一橋大学の英語劇サークルを母体に立ち上げた国分寺大人倶楽部。本年1月に吉祥寺櫂スタジオで行われた旗揚げの『リバース』は見逃したが(というか、まったく知…
故松本きょうじが率いたランプティパンプティの血をひくとのことだが、初めてこの劇団を観た前作「無防備なスキン」は、その出自から想像できないほどに重苦しい内容だった。しかし、tsumazuki no ishiの作り出す舞台には、目をそらそうとしてもそらせないよ…
次の公演は見逃せない、というのがここのところ演劇ファンの間での合言葉のようだったブラジル。いや、それくらいよかったですよね、前回の「恋人たち」。しかし、前評判が高いというのは、観客からの目も厳しくなるということで、一種の試金石のような今回…
ウィーンへ飛んで、オーケストラと共演した新譜「ワルツを踊れ」のリリースにあわせた全国ツアーの2公演目。NHKホールは2Daysの初日である。 音楽メディアの情報ですでにお馴染みのように、岸田繁はクラシックにはまってこのアルバムを製作したとおぼし…
1997年に宅間孝行と武田秀臣によって旗揚げされ、長田敏靖(脚本家)作と伊藤秀裕(映画監督)演出で活動してきた東京セレソンが母体。2001年にサタケミキオ(宅間孝行の別名義)作・演出に移行し、東京セレソンDXを名乗るようになったという。サタケミキ…
主宰の畑澤聖悟の作品を上演するため、弘前劇場から暖簾分けした「なべげん」こと渡辺源四郎商店の新作。地球温暖化が著しく進んで、日本各地でもさまざまな災害をもたらしている20XX年。おそらくは、われわれの時代からそう遠くない未来の物語である。 19…
会場は、JR新宿駅南口に近いスペースゼロのほぼ裏側に位置する人形劇団プークのホームグラウンド。そこの地下に、こじんまりとした劇場がある。ベンチ型の座席は、前後の幅がいかにも子どもの体型向けで、大のおとなにはちょっと窮屈だけれども、劇場空間に…
「ものがたるものがたり」を掲げる空想組曲は、劇団こってりを主宰し、G-upプロデュース作品などでも活躍するほさかようを中心に結成されたユニット。ほさか氏については、コアなミステリ劇らしい「金魚鉢の中で」をいつか観たいと思っているわたしだが、ま…
主催者の筑摩書房が業績悪化を理由に放棄していた文学新人賞の太宰治賞を復活させるなど、文学者太宰所縁の地をアピールする三鷹市だが、演劇の分野でも4年前から「太宰治作品をモチーフにした演劇」という企画に取り組んでいる。今年のエントリーは、なんと…
ゆらゆら帝国としては、オーストラリア・ツアー終了後、初の国内ライブ。シングル「美しい」のお披露目ライブでもある。(収録曲4曲のうち3曲を演奏) ジョイントは、THE HELLO WORKS (スチャダラパー&SLY MONGOOSE)とInK (石野卓球 from 電気グルーヴ + 川…
戸川純が人前で歌うのは、おそらく南青山MANDALAにおける戸川京子追悼のソロライブ以来のはず。あれは、もう去年の8月のことだったか。当初は、昨年11月に予定されていたギミギミギミックスだが、戸川純が直前に足の骨折というアクシデントに見舞われ、無期…
野田秀樹が英語で書き下ろし、昨年ロンドンで初演した作品を、日英の2バージョンで繰り広げる野田地図の番外公演。スルーするつもりが、あまりに評判がいいので、急遽キャンセル待ちにエントリー(前日に電話予約)して、当日券で観ることに。 舞台下手から…
舌を噛みそなネーミングのインパラプレパラート(自称、プラスチックのおもちゃ箱、だそうな)は、舞台芸術学院卒業生を中心に結成され、2003年5月に旗揚げ。去年秋の「グッド・メディシン・テイスツ・ベター・メディシン」を、気にしながら見逃したわたし…
早いもので、今年ももう後半戦だ。箱庭円舞曲の「箱」は、東京デスロックの「ソラリス」などとともに8月に横浜で開催されるSFのワールドコンでも上演される予定のようだ。ポツドールは、三鷹に因んで太宰をテーマに。(岩本エリが怪我で降板したのが残念)…