(その後の) a piece of cake !

今宵、すべての劇場で。

2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「常に最高の状態」劇団、江本純子vol.2

毛皮族とその周辺の活動では、作・演出ともに卵の殻を引き摺っている感のあった江本純子だけど、今回の3か月連続上演の目的は、そこからのステップアップではないかと勝手に思っているわたし。酸いも甘いも知り尽くした町田マリーとの「まじめな話」がホッ…

「アルバトロス」ホチキスvol.23

気がつくと2時間超。確か、前にも同じ思いを抱いた記憶が。ホチキス、饒舌だよなぁ。 リストラで会社をクビになった事を家族に言えないまま、毎日妻から弁当を受け取って出社するふりをする中年のサラリーマン(加藤敦)。一方、ローカルテレビのドッキリ番…

「血縁〜飛んで火に入る五兄弟〜」モダンスイマーズ10周年記念

今まさに劇作家としての活躍めざましい蓬莱竜太が率いるモダンスイマーズ。十周年記念モダン祭、時空を超え、噴火するんだ五兄弟、と銘打っての節目の記念公演。 内容的には、エチュードというか、5人の劇団員がアイデアを持ち寄ったそうで、芝居を観にいっ…

結成40周年記念!山下洋輔トリオ復活祭@日比谷野外音楽堂

いわゆるジャズ・ファンではないわたし。でも、歴史に名だたる山下洋輔トリオを見れるとあって、いちもにもなく前売りチケットをゲットし、駆けつけました。 山下洋輔トリオについては、同年代の友人を通じて、いかにすごいかをリアルタイムで散々聞かされて…

「明けない夜」JACROW#12

前作は時代劇だったが、前々作のミステリ劇の路線に立ち返ったJACROWの新作。 舞台は1963年、裕福な家庭の一室。平和な日常を壊す一本の電話から始まる。誘拐事件の果てに浮かび上がるねじれた人間ドラマ。(サイトからあらすじを引用) エド・マクベインの…

「旅がはてしない」ひょっとこ乱舞第21回公演

前回の「プラスチックレモン」@吉祥寺シアターの無限に膨らんでいくイマジネーションの世界に、いたく感動したひょっとこ乱舞。個人的には、去年観た芝居の中のベストのひとつかも。さて、それに続く「旅がはてしない」は、4年前に王子小劇場で上演した作品…

「cover」ペンギンプルペイルパイルズ #14

意外にも、初本多劇場とのこと。しかしさらに意外なことに、初日ソワレは空席が目立って。 姉は三十年前に姿を消した。二人の弟はすでに諦めていた。ある日孤独な漁師がタコを釣る。タコの背に手紙が張り付いていた。姉が子供の頃に風船で飛ばした手紙。弟達…

フジファブリック CHRONICLE TOUR FINAL@渋谷C.C.レモンホール

ツアー初日のZEPP TOKYOの日に、夜帰宅して、すぐにネットでチケットを押さえました。新曲と旧曲のバランスが良く、期待にたがわぬ、今考えうる最高のセットリスト、だったと思う。 (セットリスト) Stockholm Anthem Merry-Go-Round 銀河 バウムクーヘン …

ことばをうたうバンドあなんじゅぱす presents「うたはもライヴ」@阿佐ヶ谷next sunday

青年団の役者で、音楽担当もよくやってるひらたよーこ。普段は自身のバンドあなんじゅぱすを率いているが、旧友のハモニカ奏者清野美土を迎えての別働ライブ。ゲストは、矢野誠と大光亘のぴあどらでした。 (メンバー) ひらたよーこ(歌、ピアノ) 清野美土(…

LIQUIDROOM 5th ANNIVERSARY ゆらゆら帝国/DMBQ/にせんねんもんだい@恵比寿リキッドルーム

このライブを終えてヨーロッパツアーに旅立つにせんねんもんだい、ボディコン・サイケのDMBQとのジョイント。ゆら帝は新曲を3曲もやって、新たなるレコーディングを予感させるライブでした。 (セットリスト) (新曲) (新曲) 心は半分 男は不安定 やさ…

「キドクラッチ」ドリルチョコレート

ドリルチョコレートは、MCRを主宰するドリルこと櫻井智也がプロデュースするユニット。約1年ぶりとなる「キドクラッチ」だけれど、このタイトルって、かつて新日本プロレスの人気を支えたひとり木戸修のスペシャルホールドだよね。 客が来なくて、傾きかけた…

「ケモノミチ」ブルドッキングヘッドロック vol.17

最初が三鷹芸術文化センターで観た「不確かな怪物」だから、長い付き合いというわけじゃない。しかし、舞台上がやや混沌としていた二年前と較べると、格段の進歩があるように思えるブルドッキングヘッドロックの新作。 「アイツ」は突然現れて、僕らの住んで…

「向日葵と夕凪」七里ガ浜オールスターズ 第四回公演

前回の駅前劇場から間もなく3年、久々の七里ガ浜。今はなき劇団の埋もれかけたレパートリーの埃を掃って俎上に乗せて、という公演。 振り返る もうないけど 向日葵と夕凪と 笑ってる君がいた。高校の美術教師が息を引き取った。その小さな出来事は街の住人…

「スメル」キリンバズウカ Tokyo 2nd Shot

前作「飛ぶ痛み」の前日譚にあたる本作。「永住禁止条例」が施行された近未来の東京。働かざるもの住むべからずで、定職もなく、納税もしない若者は、帰郷を余儀なくされる。しかし、その条例にはちょっとした抜け道もあって、ゴミ屋敷の清掃ボランティアに…

「奇ッ怪〜小泉八雲から聞いた話」

「抜け穴の会議室」が取り結んだ前川・仲村コンビ再び。世界に誇る(?)小泉八雲の「怪談」という古い酒を、イキウメの前川知大という新しい器に入れる試み。 (以下、ネタバレを含みます。未見の方はご注意を!) 古びた旅館に二人の男がやってくる。二人は…

IT BITES JAPAN TOUR 2009@渋谷O-EAST

フランシス・ダナリーとジョン・ベックのバカテクに唖然とした郵便貯金ホールから、もう20年かぁ。KINOのジョン・ミッチェルを加えて、新譜の「The Tall Ship」を出したので、もしかしたら、とは思っていたけど、意外と早く来日公演が決まって、びっく…

「セインツ・オブ・練馬」ロハ下ル presents 01

その作風や方向性にひと区切りをつけたのか、それとも発展的解消だったのか。とまれ、スロウライダーをリセットした山中隆次郎が、數間優一、芦原健介をはじめ、町田水城(はえぎわ)、夏目慎也(東京デスロック)、金子岳憲(ハイバイ)らとともにスタート…

2009年上半期面白かった芝居

上半期のベストテンです。といっても13作、いや絞っても意味ないと思って。順位はありません、観た順番です。観劇時に忙しくて、いまだにブログが虫食いで、なんともお恥ずかしい次第。 ・1月 「自転車の盗難」ナカゴー第7回公演 @王子小劇場 「レドモン…