(その後の) a piece of cake !

今宵、すべての劇場で。

2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「輪廻TM」ハイバイ オムニ出す(星/SF)

せめて片方と思って(常/仏)を観たら、やっぱりもう一方も観たくなってしまって結局(星/落)へ。星の「輪廻TM(タイムマシーン)」は前川知大作で、イキウメもオムニバスの「図書館的人生vol.1」の中で取り上げている一篇。 どうみても科学者というより…

「男の旅‐なつこ編‐」ハイバイ オムニ出す(落/落語)

今回のオムニ出すで、唯一の新作と思われる一篇。 先輩格の男に率いられ、三人の男が連れ立って風俗の店に繰り出していくのが発端。あーでもない、こーでもないと店の前でやっていると、店員が出てきて、いつのまにか価格交渉になってたりして。結局、乗せら…

「ヒッキー・カンクーントルネード」ハイバイ オムニ出す(常/いつもの)

まるで劇団の(というか岩井秀人の)現時点の立ち位置確認のような4テーマを掲げた連続上演。四作とも観ておきたいのはやまやまだが、仕事の修羅場が続いたせいで、気がついてみればセット券はすでに売り切れ。行ける日分の前売りもソールドアウトとなれば…

「コンビニュ」ハイバイ オムニ出す(仏/フランス)

「ヒッキー・カンクーントルネード」との抱き合わせは、これ。親族代表のために岩井秀人が書き下ろした作品で、今年2月にシアタートップスですでに上演されている。(「LIVE発電所」の3作目「コンビニ(または謝罪について)」)ちなみに、最初の予告では…

「図書館的人生 vol.2 盾と矛 〜攻めるものと守るもの、武器についての短編集〜」イキウメ

先入観もあることを承知でいうが、舞台における短編集あるいはオムニバスという形式には、どうしてもお手軽感が先にたってしまって、いまひとつ気乗りしない。しかし、イキウメの場合は、その例外のひとつと言っていいかも。前回のvol.1はかなり見応えがあっ…

「いさかい」tpt68

この劇場ももうすぐなくなってしまうのですね、ベニサン・ピット。何度行っても迷ってしまう住宅街のど真ん中というロケーションだったけど、アンダーグラウンドな劇場空間の雰囲気には独特のものがありました。 男はみな浮気者と言い放つ恋人エルミアンヌ(…

「幸せ最高ありがとうマジで!」PARCO presents

パルコカードの申し込みを却下されたことがある、と自ら告白する仮ちらしが笑えた本谷有希子のパルコ劇場初進出作。クレジットカードの審査は、カタギじゃない人間に冷たいからなぁ。時の人本谷有希子が、劇団名義ではないけど、女優業においてただいま上り…

「Refresh!」ガバメント・オブ・ドッグス コントライブ

HPによれば、GODことガバメント・オブ・ドッグス(GOVERNMENT OF DOGS)は、MONOの土田英生や水沼健を中心に、ラジオやイベント等の構成をやっていた故林広志を作家として迎え、1992年にスタートしたコント集団。97年頃まで京都、大阪で定期的なライブを中心…

[ライブ]THE ZUTONS@渋谷O-EAST

The Zutons(ズートンズ)は、リバプール出身のロックバンドで、個人的な好みからいうとソウル、ファンク系が入っていることから守備範囲外と思いきや、60年代ポップスに対する強いリスペクトが感じられるサウンドは大いに気になるバンドだ。2004年のメジャ…

「どんとゆけ」渡辺源四郎商店第8回公演

あれよあれよという間に目前まで迫った裁判員制度。この制度が、わが国の司法のしくみとして前進になるかどうかは判らんけど、さらにそのもう一歩先を先取りするような渡辺源四郎商店の新作。 津軽地方の田舎町。主婦のしの(工藤由佳子)は、ふたりの来客を…

「難民X」tsumazuki no ishi

このお芝居を観て、神戸大震災は遠くなりにけり、などと感慨にふけった矢先の兵庫県知事の「東京に地震が来ればチャンス到来」発言。公人として、というか人間としてあるまじき物言いだよね、ありゃ。怒るのは、おそらく東京の人間じゃない。神戸で被災の経…

「ニューデリーの恋人たち」sunday play#2

1993年に神戸大学自由劇場OBによって旗揚げされた劇団☆世界一団だが、2004年に第一期を終了し、劇団としてはいったん幕を降ろした。というのは彼らのホームページからの情報だ。観劇から遠ざかっていた時期でもあり、その頃の彼らをまったく知らないわたしは…

「YAMANOTE ROMEO and JULIET」山の手事情社

どこの劇場というのではなく、山の手事情社の公演会場には、不思議な緊張感がある。いや、開演前の緊張感は、どの劇場、どの劇団にもあるだろうが、その一種独特な静謐さは、彼らならではのものといっていい。まるで、無音の音楽が流れているような。これが…

「ニッポニア・ファンタジア」バジリコFバジオ

今年で9回目という小劇場系の次世代育成事業ともいうべき MITAKA “Next” Selection だが、今回の二番手として登場したのはバジリコFバジオ。去年の「AC/DC WORLD'S END SCHOOL GIRL!!!!!!」@中野ウェストエンドスタジオでブレイクを確信したわたしにとっ…

「JANIS -Love is like a Ball and Chain」DULL-COLORED POP#7

この公演のアナウンスがあってから、頭の中では「Me and Bobby McGee」が鳴りっぱなし状態。日本で流行ったジャニス・ジョプリンの曲って「Move Over(ジャニスの祈り)」もあったけど、一番はこれじゃなかったか。ま、わたしの勝手な思い込みかもしれぬが。…

「STAR MAN」KAKUTA OTOKOMATSURI / 青山演劇LABO#001

「スターマン」は、言わずと知れたデビッド・ボウイがデビュー間もない70年代前半にヒットさせた曲の名。そのほぼ10年後にジョー・カーペンターが同題の映画を撮ってて、今ちょっと確認はできないけど、確かボウイの曲にインスパイアされたんじゃなかったっ…

「そまりえ〜或る模倣画家の苦悩〜」黒色綺譚カナリア派第九回公演

江戸川乱歩の時代に直結するレトロな昭和テイスト、ほのかなアングラの匂い。そんな空気をまといながらも、モダンでシャープな舞台を作り上げる黒色綺譚カナリア派は、気がついてみれば個人的に見逃せない劇団のひとつになっていて。 あけび(芝原弘)は、画…

「動転」コマツ企画第9回公演

こまつみちる、本井博之、浦井大輔、川島潤哉という異能の一団コマツ企画の新作。バックステージもので、ちょっと大げさに言えば、議論を呼び起こすこと必至の型破りで掟破りの野心作である。 零細の印刷工場を経営する父親とその一家。しかし、不景気で家業…