(その後の) a piece of cake !

今宵、すべての劇場で。

「жeHopman(ジェノルマ)体験版」電動夏子安置システム番外公演Application.9

電動夏子安置システムは、2000年明大劇研のOBたちによって結成、同年に旗揚げ公演を行い、以降コンスタントに活動を続け、現在も精力的に公演を行っている。わたしは、以前ちらしがふと目にとまり、劇団の女優渡辺美弥子のひとり芝居を観たが、劇団としては今回が初見。
5人ずつふたつのチームが登場し、舞台上で勝敗を競うゲームの「ジェノルマ」だけれど、実は劇団のホームページなどで見てもいまひとつはっきりと判らない。創作とおぼしき(?)ゲームのようで、意識啓発に使われそうな雰囲気もある。チームを構成する5人には、それぞれリーダーやスパイなどの明確な役割分担があって、敵チームを制して目的を達成するために、それぞれの役に徹する。
上演バージョンはふたつあって、それぞれチームからの視点から語られる仕組みようだ。理知的なチームのc、一方直感的なチームのФがあって、わたしが観たのは前者のバージョン。しかし、結論からいうと、事前の予習を怠ったわたしは、最後の最後までちんぷんかんぷんでありました。
ゲームをそのまま舞台に載せようというアイデア自体は悪くないと思うし、劇中での説明を意図的にしないことによって、観客の想像力と洞察力でゲームを理解させるという狙いもありだと思う。ただし、わたしに理解力が足りないこともあって、その世界に入り込めず仕舞いだった。
さらに「ジェノルマ」というゲームについていえば、ホームページやパンフレットを読んで理解した範囲(自信ないが)では、観て面白い種類のゲームであるかどうかは微妙。やって楽しいゲームだというのは、十分に想像がつくのだが。
なお役者は、男女ともに個性的な人が揃っている様子で、機会があれば本公演の方を観てみたいと思う。(85分)

■データ
夏みたいなのにまだ梅雨明け宣言のない日の夕方マチネ/渋谷Gallery LE DECO 4F
7・24〜7・29
作・演出/竹田哲士
出演/小原雄平、じょん、高松亮、小泉めぐみ、岩田裕耳(メタリック農家)、澤村一博、渡辺美弥子、道井良樹、なしお成、小笠原佳秀(劇団ボスカレ)