2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧
ピンズ・ログは、作・演出の平林亜季子が主宰する演劇ユニットで、年一作という着実なペースで舞台を重ねている。昨年3月の「ル坂の三兄弟」をタッチの差で見逃したわたしとしては、今回は早めから公演をチェックしておりました。〝原形質・印象〟は、その…
〝甘い丘〟というタイトルには、女性というメタファーがこめられていると思う。それもそこはかとなく性的な仄めかしとともに。KAKUTA2年ぶりの新作は、女性たちの群像劇である。 あかね(大枝佳織)とともえ(野澤爽子)の姉妹が経営する丘の上のサンダル工…
ジュタローさんには気の毒だけれども、自身のメタル系バンド、Figaが活動休止(?)の憂き目にあったことが却ってプラスに作用したかも、と思える公約実現だった。その公約とは、14年ぶりというStarlessの新アルバム〝Ⅳ Story Never Ends〟のリリースであ…
〝ひかりごけ〟は武田泰淳の有名な短篇小説で、遭難した漁船の乗組員が極限状況で人肉を食したという実際にあった事件をめぐる物語。関美能留率いる三条会は、この演目を十八番としているらしい。三条会の関は、一昨年の〝ニセS高原から〟を、蜻蛉玉の島林…
即興性重視を志向しているとおぼしきユニット、贅の旗揚げ公演。それに先立つプレビュー(昨年12月)は残念ながら観ていないが、岩井秀人(ハイバイ)、前川知大(イキウメ)、板垣雄亮(殿様ランチ)、瀧川英次(七里ガ浜オールスターズ)という顔ぶれだけ…
飯島早苗・鈴木裕美の〝法王庁の避妊法〟(原作は篠田達明のノンフィクション)は、いうなれば彼女たちの代表作とでもいうべき本なのだろうが、〝ほどける呼吸〟や〝ミッドナイト・アップライト〟といった躍進するお嬢さん芸時代の自転車キンクリートに溺れ…
市川染五郎が新感線の舞台に立つのは、今回が5度目とのこと。そのすべてを観ているわけではないし、歌舞伎音痴なので染五郎のこともよく知らないのだが、今回は染五郎が自分の側に新感線をぐっとたぐり寄せた印象がある。それはもしかして新橋演舞場という…
のほほんとしているうちに、早くも新年の10日が過ぎてしまった、というていたらく。そこで、慌てて昨年のことなどを。昨年、劇場に足を運んだ回数は、トータルで119回。もっと観てる気がしたけど、意外と少ないでした。回顧などという大袈裟なものでは…
2007年の1本目は、昨年、旧作からピックアップした7作を連続上演するという無謀なる(?)偉業「サンポジウム」を成し遂げた散歩道楽の新作。しかし、最後の「あなたがここにいてほしい」がつい11月に終わったばかりだというのに、間をほとんど措かず新…