(その後の) a piece of cake !

今宵、すべての劇場で。

2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「煙の先」イキウメ試演会2 Bチーム

演出家の引力圏を離れ、役者部が自主運営する試演会。おそらくは、役者陣のスキルアップと、座付き作家の過去作をアーカイブ発掘することが目的だろう。今回のお題は、2007年1月に前川が参加するユニット贅により上演された作品を、Aチーム、Bチームのふた手…

「煙の先」イキウメ試演会2 Aチーム

そもそもがいい本であることを再認識して、さてAチーム。さすがに脚本はまったく同じなので、えっ、という驚きこそないけど、Bチームとは違うカラーが明確に打ち出されている。ほとんど裸だったBと較べると、こちらはちょっとだけ舞台装置の工夫(温室をビニ…

「すてるたび」五反田団第36回公演

四人の役者と四脚の折りたたみ椅子。アブストラクトに描かれるシンプルきわまりない五反田団の新作。 黒田大輔演じる少年は、三人兄弟の末っ子のようだ。上にいる長男(前田司郎)と長女(後藤飛鳥)からは、子ども扱いされたり、からかっておもちゃにされた…

「とける」ブルドッキングヘッドロックvol.15

5月に同じ会場で上演された「役に立たないオマエ」の続編にあたる。前作がある地方の公立高校の春から秋を、本作は冬から春の訪れまでを描いている。当日パンフに、主宰は半年を描いたと書いているが、物語の中では移りゆく一年という月日が流れている。 幽…

「ミチクサ−前に進まない話に浸る幸せ。」tea for two 第16回公演

tea for two は、東大構内の駒場小劇場で活動している 劇団綺畸のメンバーが中心となって1999年に旗揚げ。「テーブルとイスのあるシチュエーション」を看板に掲げて、喫茶店の隣の席の会話が聞こえて来るような身近な距離感のお芝居に取り組んでいるとの前知…

「冒険王」青年団第57回公演

個人的には、昭和の時代に秋田書店から出ていた月刊マンガ雑誌を思い出してしまいます、「冒険王」というタイトル。(わたしは、集英社系の「少年ブック」派でしたが)それはさておき、平田オリザ唯一の自伝的作品といわれるこの作品は、過去に2度上演され…

「七人は僕の恋人」ウーマンリブvol.11

一般の知名度が上がるのと反比例するかのように、その存在感が薄れていくように思えてならない、というのはファンの言い草かも。でも、ここのところ大人計画の「ドブの輝き」(松尾すずきのピンチヒッター)や、PAECO劇場の「49日後…」(演出も)では、何…

「いつか見る青い空」弘前劇場公演2008

青森での地元公演をぜひ観てみたいと思う弘前劇場。いや、そのうちなんて思ったり、口にしたりするだけじゃいつまでたっても実現しっこないですよね。なので、来年あたり思い切って足を運んでみなければ、と思う今日この頃。 どういうわけか住職のいない禅宗…

「死立探偵」劇団ジャブジャブサーキット第47回公演

やたら予告編の出来が良くて、期待が大いに募る映画「K−20」。ジャブジャブサーキットが、その原作者としてちょっとした時の人である北村想を草案者に招いてのシリーズ第三弾である。 店内の奥に探偵事務所があるちょっと変わったカフェ。なぜかミステリ…

「邪沈(よこちん)」乞局第15回公演

変なタイトルもここに極まった感のある乞局の新作。でも、今回はさすがに、その演目を人の面前で口にするのもちょっと憚られる気が。 辺境の田舎町の物語。そこでは死者を田畑に還すという古い風習があって、遺体を潰すという特殊な死体処理を請け負う商売が…

「テキサス芝刈機」クロムモリブデン

東京では、夏のシアタートップスから、わずか3か月しか間を措かないクロムモリブデン。この「テキサス芝刈機」は、ずいぶんと前から次回作として仮ちらしで予告されては消えていた演目だ。てっきり、他の作品に化けたものと思っていたのだが。 朝の通勤電車…

「リズム三兄妹」岡崎藝術座

というわけで、リズム三兄妹の物語としては、こっちがメイン(?)の本編。家を出て、同性の恋人(坂倉奈津子)と暮らしているリズム三兄妹の姉(白神美央)。働きに出ている相手の帰宅を、ひがな一日、ぼんやりとテレビ観ながら待つだけの気だるい日々。ふ…

「はやねはやおき朝御飯」岡崎藝術座

先の「三月の5日間」の2会場連続公演が大躍進となった模様の岡崎藝術座。劇団名は、てっきり地名か何かかと思ったら、主宰が借金した昔の友人の名前から取ったらしく、2003年4月設立。「朝公演・朝食付き」と銘打たれての公演は、本公演の「リズム三兄妹」…

「プラスチックレモン」ひょっとこ乱舞第20回公演

わたしの頭の中では、伊東沙保というキーワードとともにインプットされているひょっとこ乱舞。ほぼ2年ぶりに足を運ぶ今回は、ふたりの客演(コロと佐藤みゆき)にも、ちょっと背中を押された感じで。気がついてみたら、おお、吉祥寺シアター進出ですか。 世…

「紅き野良犬」JACROW11

JACROWは、前作の「斑点シャドウ」が初見だったが、時系列を並べ替えたミステリ風の趣向がきっちりとサスペンスを孕んでいて、ひと目見てその作風に惚れました。作・演出の中村暢明とともにユニットの役割を担う蒻崎今日子も、結構お気に入りで。というわけ…