(その後の) a piece of cake !

今宵、すべての劇場で。

2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

劇団 二番目の庭「なにもない/なにもしない」

二番目の庭は、2000年7月結成。活動拠点は北九州の劇団で、今回が東京への初進出だとか。 山のように積まれた衣料品の中から、出演者が衣類を選んで着替えるオープニング。スペースを切り分けるかのように、お米で床に線が引かれていく。さて、何が始まるの…

ブラジル「さよならまた逢う日まで」

初演は3年前のアゴラ劇場。そのときの装置を舞台の広さに合わせてそのまま拡大したようなセットが舞台上に並んでいる再演。 女優陣など役者の入れ替えは一部あったが、ほとんど初演どおりの再演。と思いきや、これってもしかして、脚本の細部に手が入ってい…

ニッポンの河川 第4回公演「大きなものを破壊命令」

2006年に旗揚げ、役者の森谷ふみ、光瀬指絵と脚本・演出の福原充則によるユニットの新作。福原・ピチチ5のファンだし、ずっと気になってはいたけれども、これまで縁なく今回が初見です。 初日に観るつもりが楽日になってしまうことの多いわたし。これも、初…

オーストラ・マコンドー 3rdオーストラ「チャイムが鳴り終わるとき」

オーストラ・マコンドーの立ち位置は、一般演劇と小劇場の中間点かな。サイトを見ると、岡田あがさが現在所属している劇団のようだ。 3rdとあるが、過去公演を見ると0.5回刻みなので、通算5作目と思しき今回は、映画にもなった湊かなえの『告白』を連想させ…

虚構の劇団 第7回公演「天使は瞳を閉じて」

時代の空気に敏感であるがゆえに、鴻上尚史の芝居は時の流れとともに風化していくのではないかと正直思っていた。しかしそれが間違いだったことを悟ったのが、少し前に虚構の劇団による『ハッシャバイ』を観たときだ。若い役者が演じる準古典を眺めながら、…

PARCOプロデュース「クレイジーハニー」

ストーカーの妄想は別として、作家の目に自分たちがどう映っているかなんて考える読者はいないだろう。しかし本作を観ると、なるほど彼らの側から見たわれわれ読者は、得体の知れない怪物のようなものかもしれないなぁ、と思えてくる。 新刊のサイン会を兼ね…

キャラメルボックス・アナザーフェイス「ナツヤスミ語辞典」

アナザーフェイスとは、キャラメルボックスが他の劇団とジョイントで公演を行う他流試合のようなもの。なんと14年ぶりだという今回は、89年に初演、その後91年を皮切りに何度か再演されている人気のレパートリーを俎上にあげて。 水泳嫌いがエスカレー…

青年団リンク 青☆組 VOL.15「パール食堂のマリア」

青☆組は、2002年から公演を行っている、桐朋学園大学演劇科の卒業生を母体に結成されたユニットだ。中心は、劇作家・演出家・俳優の吉田小夏。2006年以来の青年団リンクから独立して初めての公演となる。 昭和の横浜を舞台に、小さな食堂を営む父と…

2011年上半期面白かった芝居

上半期、面白い!と思った芝居です。順位はありません、観た順番です。せめて一行づつでもブログにメモを残したいところですが。(遠い目) (1月) 大きな豚はあとから来る(渡辺源四郎商店工藤支店)@こまばアゴラ劇場 テスタロッサ(ドリルチョコレート…

イキウメ「散歩する侵略者」のレビューを「wonderland」に寄稿しました

タイトルは、『センス・オブ・ワンダーの彼方に見えるものの正体』です。8月3日に発行された週刊メルマガ「小劇場レビューマガジン ワンダーランド」の252号に一部掲載され、現在は「小劇場のいまにふれる劇評サイト〜wonderland」で読めます。 》》》…