(その後の) a piece of cake !

今宵、すべての劇場で。

ブラジル「さよならまた逢う日まで」

初演は3年前のアゴラ劇場。そのときの装置を舞台の広さに合わせてそのまま拡大したようなセットが舞台上に並んでいる再演。
女優陣など役者の入れ替えは一部あったが、ほとんど初演どおりの再演。と思いきや、これってもしかして、脚本の細部に手が入っているのではないか。ところどころで物語が濃やかになっている。とくに、犯行が終わってからクライマックスに至るまでの、共犯者同士で猜疑心が芽生える展開って、ありましたっけ前回? とにかく見ごたえ十分。
残留キャストが多い分だけ、作品への踏み込みも深いものになっているのかもしれない。この完成度で、たった3日間の公演とは、なんとももったいない。さらにバージョンアップした次が見たいぞ。(120分)
■データ
新宿紀伊国屋ホール
8・14〜16
作・演出/ブラジリー・アン・山田
出演/中川智明、西山聡、櫻井智也(MCR)、諫山幸治、信國輝彦、服部ひろとし、加藤慎吾、高山奈央子(KAKUTA)、奥田ワレタ(クロムモリブデン