(その後の) a piece of cake !

今宵、すべての劇場で。

個人企画集団*ガマ発動期「ランディおじさん」

昨年3月にスズナリで上演された本作に惚れ込んだサンモールスタジオの佐山泰三(代表)の熱烈なひきで実現した再演。キャスティングは、前回から異同なし。わたしは、初見。
おんぼろバッティングセンターにたむろする怪しい人々。星野仙吉ことセンターの経営者の寺十吾は、福祉事業を装いながら、どうやら少年や町の暇人たちを集めてなにやら企んでいるらしい。彼らに共通するのは野球がうまいこと。そこに仲間に加わったのが、ひとりの浮浪者。彼は、なんと170キロの豪速球の肩を持つ男だった。
下世話な大人のファンタジーだ。それに、ちょっとした親子の絆や人情話が絡む絶妙の佃ワールドといっていいだろう。個性際立つ役者たちがひしめく舞台は、もうその鬩ぎ合いを見るだけで面白い。
しかし、舞台上から流れてくる焼肉の匂いはたまりませんなぁ。川上健太郎訳の中原和宏が元中日のプロ野球選手と知ってびっくり。(110分)

■データ
8・31〜9・5 @新宿御苑サンモールスタジオ
作/佃典彦(劇団B級遊撃隊) 演出/はせひろいち(ジャブジャブサーキット)
出演/中原和宏、釈八子(tsumazukinoishi)、岡島博徳、蒲公仁、寺十吾(tsumazukinoishi)、加地竜也、宇鉄菊三(tsumazukinoishi)、佐藤華子、伊東由美子(劇団離風霊船)