(その後の) a piece of cake !

今宵、すべての劇場で。

「はちみつ」こゆび侍第8回公演

「はちみつ」といえば、スィートなスピッツの名曲を思い出してしまうわたし。(ちょっと古過ぎ?)でも、ダークな作風が持ち味のこゆび侍の新作の味は、やはりかなり苦目で。

負け犬同士の傷の舐めあい。破滅の瞬間が訪れたとき、僕たちはくちびるを重ねた。この物語は、はちみつ屋の女店長とそこで働く大学生、それぞれの不毛な愛の記録だ。(サイトより引用)

こゆび侍らしいビター・テイストを打ち出してはいるが、既視感ある物語は、もう少し冒険があっていいような気がする。たとえば、タイトルになっている「はちみつ」も、もっとモチーフとして咀嚼してみるのも面白いと思うのだが。
女優陣に華のあるキャスティングがいいけど、彼女たちの魅力を引き出しきれていないもどかしさもある。それもやはり、物語性の物足りなさから来ているのではないかと思うのだが。(90分)

■データ
ちらしのデザインがいつも以上に素敵ですねのマチネ/王子小劇場
9・23〜9・28
作・演出/成島秀和
出演/廣瀬友美、佐藤みゆき、加藤律、川連太陽、福島崇之、安藤理樹(PLAT-formance)、板橋駿谷、遠藤友香理(カムヰヤッセン)、根岸絵美(ひょっとこ乱舞)、ハマカワフミエ(国道五十八号戦線)、矢澤勇輝、山本真由美、NARU(ナルペクト)※中川鳶は降板(替わって遠藤友香理が出演)