(その後の) a piece of cake !

今宵、すべての劇場で。

「風景」とりととら第三回公演

"とりととら"は、主に少人数の芝居を基本とした玉邑浩二の一人ユニット。主宰は二騎の会演出助手や青年団制作補助などを経た人のようで、2007年10月とりととらとしての最初の公演を行っている。

布団の上、座って寝て足の感触。天井が見えて、フローリング。つもってつもって山みたい。その山で、私は彼女を探し、そして眠り、眠る。(ユニットのサイトに掲げられた今回公演の「あいさつ」より)

日常風景の断片的なスケッチのような作品、といいたらいいのかな。物語の流れはあるのかもしれないけど、場所や時間の流れとか、いや人間関係も含めて曖昧糢糊としていて、掴みどころがない。台詞のやりとりとか、おっと思わせる瞬間がないではないけど、それは一瞬のことでしかなく、すぐに退屈な時間にとってかわられてしまう。
作者の意図がいまひとつ不明だけど、個人的にはもう少し観客フレンドリーであってほしい気がする。ま、贔屓の女優さんを間近でたっぷりと眺められたので、木戸銭は高いと思わなかったけど。(50分)

■データ
終演後は飯田橋まで歩いて晩春の神楽坂の散策を楽しんだマチネ/神楽坂die pratze
M.S.A.Collection 2009 参加作品
5・3〜5・4
作・演出/玉邑浩二 
出演/木引優子(青年団)、芝博文、飛田美紀、百花亜希