(その後の) a piece of cake !

今宵、すべての劇場で。

ロロvol.5.8「夏も」

誠に申し訳ないのだが、ロロとの相性は最悪と思しい。これまで共感できた作品は、たったひとつ。王子で観た「ボーイ・ミーツ・ガール」なのだが、しかしこれにはいたく胸をうたれた。大げさにいうなら、そうか、こういう作品を作れるなら、一生君たちを見守るよ、ってくらいの気になったのだ。なので、(毎回は無理だとしても)ロロには足を運び続ける。
ロロの何が苦手なのかをつらつらと考えてみると、舞台上からつきつけられる若さの初期衝動のようなものにあるではないかと思う。これが生臭いまでに生々しい。物語性などそっちのけでこっちの鼻先にもってくるので、困ってしまう。
夏シリーズの第4弾だという本作でも、そんな熱気に衰えはない。「超ド真ん中胸キュンで胸アツなキラキラピカピカラブストーリー」というコピーに心は躍るものの、やはりそれについて行くだけの体力がこちらにはない。君たちの若さが羨ましいよ、ホント。(60分)

■データ
清澄白川SNAC
8・31〜9・4
作・演出/三浦直之
出演/板橋駿谷、亀島一徳、篠崎大悟、望月綾乃、呉城久美(悪い芝居)、小橋れな、島田桃子