(その後の) a piece of cake !

今宵、すべての劇場で。

〝大部屋女優浜子〜宴の華〜〟危婦人・マダマダムーンプロデュース

危婦人は、文化女子大学のOBたちが98年に結成した劇団で、わたしは初見。今回の演目は、昨年5月に上演した「大部屋女優 浜子」の番外編にあたるもので、第一話をチャリT企画の楢原が、第二話を少年社中の毛利が、第三話がホチキスの米山が脚本・演出を担当している。
オムニバスの芝居というよりは、むしろバラエティーですね、これは。ぬるくて、学芸会的なノリに、最初は正直ちょっと引いたが、しかし、浜子を演じるザンヨウコのキャラクターの良さもあるのだろう、浜子の心地よい存在感でだんだん和んでくる。最後は、歌謡ショーまで付いているサービスぶりで、気持ちよく劇場をあとにすることができました。
というわけで、今回は企画ものと思われ、劇団としての評価は?。交友関係とおぼしい3劇団の書き下ろしも、彼らにしては座興程度のもので、まぁ、お遊びの域を出ていない。浜子は、劇団自身のお気に入りのようで、どうやらシリーズ化されそうな気配だが、次の機会には、浜子もの以外の芝居もぜひ観てみたい。(130分)

■データ
ソワレ/北沢タウンホール
4・10〜4・11
総合演出/スギタクミ
脚本・演出/毛利亘宏(少年社中)、楢原 拓(チャリT企画)、米山和仁(ホチキス)
出演/ザンヨウコ、森啓一郎(東京タンバリン)、井俣太良(少年社中)、堀池直毅(少年社中)、廿浦裕介(少年社中)、好宮温太郎(タテヨコ企画)、春山剛、松本大卒(チャリT企画)、内山奈々(チャリT企画)、金田爽(I to A)、キキコロモ、ヤビマーヤ、ハルテロコ、相馬加奈子、鈴木ハルニ(劇団コーヒー牛乳)、佐藤信也(疾駆猿)、菊池未来(東京タンバリン)、金子春奈、佐藤拓実(yellow cake)、吉岡亜沙美、川端桜、松葉祥子、根本則子、加藤弘子
友情出演/関根信一(フライングステージ)