(その後の) a piece of cake !

今宵、すべての劇場で。

イトウシンタロウの義理チョコ一掃クリアランス〝CHOCOLATE land mine〟

チャリT企画の伊藤伸太朗が、よその劇団から二人の女優を招いて行うバレンタイン・デイに因んだ企画もの。早稲田劇研の地元、早稲田の町の片隅にあるアット・ホームなカフェでの公演だ。
近未来?外国?ともかく、その国では隣国との紛争の真っ最中で、法律ではチョコレートが禁止されていた。レジスタンスの闘士であるチャーリー(伊藤伸太朗)は、バレンタイン・デイを仲間たちとカフェで過ごしている。そこにやってきた、恋人のバジリィ(百地香織)。ふたりは熱い抱擁を交わし、バジリィは禁制品のチョコをチャーリーに贈る。しかし、お腹の調子がおかしいバジリィがトイレに行っている間に、女の子がもうひとりチャーリーを訪ねてくる。彼女の名はリビィ(帯金ゆかり)。彼女もチャーリーに熱をあげているらしい。しかし、どうやらチャーリーは、彼女たちに二股をかけているようで…。
ありがちな三角関係のドラマ。客席には、それぞれの劇団員たちがチラホラ見かけられる、身内色の強い公演だが、時節柄、ヴァレンタインにひっかけて、まぁ楽しく、おめでたい雰囲気のドラマを、3人の役者たちが高いテンションで盛り上げてくれる。
わたしのお目当ては、北京蝶々の帯金ゆかりだが、相変わらず不思議な個性とエネルギッシュな動きで、目を楽しませてもらった。ヴァレンタイン気分を満喫させてくれる楽しい1時間でした。(60分)

■データ
ソワレ/早稲田ULTRA CAFÉ
2・13〜2・14
作・演出/伊藤伸太朗
出演/伊藤伸太朗、百地香織(バジリコ・F・バジオ)、帯金ゆかり(北京蝶々)
音響/原田浩司 衣装/松崎美由希